心の相談室・北田です。この頃「発達障害」という言葉をよく耳にします。
自閉症(広汎性発達障害)ADHD(注意欠陥多動性障害)アスペルガー等のことですが、知的障害を併せもつ障害と、知的障害とは言えない脳の一部の障害である場合があります。
どちらにしても、発達障害のある人は得意なことと、不得手なことのアンバランスが大きく、また、誤解を受けてしまいやすい状況にあります。
普通の人が当たり前のことが、当人には本当に大変なことなのです。
小さいときは親や周囲の人に守られていても、集団生活や社会生活の中では、孤立しやすく、妄想、幻覚の世界に入ってしまう傾向があります。
周りの人が、ありのままを受けとめ、見守る中で「わたしはわたしである」「わたしはわたしで良い」と自分を認めることができ、居場所があって、仲間がいて、することがあれば、自分なりに社会との良い関係を築くことができます。
ただ、そういう発達障害を持った人が不幸にも何か事件を起こしたりすると、報道の仕方によっては、発達障害のある人は犯罪を犯しやすいと誤解され、偏見を持たれてしまいます。
家族や支援者だけではなく、誰もが偏見を持たないで、お互いをそのまま受け入れるのは難しいことかもしれませんが、こういいう障害もある、こういう障害で苦しんでいる人もいるということを知っておくことで、少しずつ理解につながっていくと思います。